自宅長屋門(ながやもん)で、
建築設計事務所を営んでいる一級建築士
古民家建築の専門家 與那原浩です。




私が住んでいる妻の実家、太宰家の主屋
(おもや)
の大きな屋根を支える船枻
(せがい)
を紹介します。




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太宰家の船枻(せがい)造りの軒先です。
南側と西側の大屋根を支えています。




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―犬伏武彦著 【民家ロマンチック街道―伊予路】引用―




船枻(せがい)とは、和船の両側に張り出し
た部分をいいます。松井郁夫先生の講演の
中でもイラストで紹介されていました。




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民家の軒先で出桁(だしげた)腕木
(うでき)
で支え、天井板を張った構造を
船枻(せがい)造りと呼んでいます。




かつては、和舟の底に板を張り櫓(ろ)をこぐ
場所にしていたそうです。その工法を、屋根
にも応用しているのです。




せがいにすることで、細い垂木(たるき)
でも、深い軒先を確保でき、風雨や強い
日差しから建物を守ってくれます。




この工法は格の高い家の象徴で、神社建築
などでよく見られます。機能性と重量感の
ある伝統的なつくりです。構造的には屋根
の重さを支える役割もあります。




100317segai3




腕木(うでき)小屋束(こやつか)に差し
込まれ、垂れないように納められています。
小屋梁(こやばり)の上に見える水平材が
腕木(うでき)です。









船枻(せがい)造りは、ここ愛媛県南予地域
の古民家に良くみられる構造形式です。
「木組みの家」のモデルとして、私の設計
するデザイン住宅に是非取り入れたいと
考えています。




日本の伝統建築を考えると、雨や雪などの
湿気から、いかにして木造を長持ちさせるか
といった工夫が随所に見られます。




過去にも、庇(ひさし)の記事で、外壁を
雨風から守る役割についてご紹介しました。
【古民家】外壁の劣化を藻やカビから守る庇の役割が凄すぎる!【動画あり】




古民家から先人の知恵を随所に学ばせて
頂けることに、いつも感謝しております。




外壁の劣化を防ぐには、早めの修繕・塗装
が大切です。藻やカビが生えてきたり、
ひび割れ(クラック)が見られるようになる
と、家の耐久性や資産価値など大きな損失
につながりますので、ご心配な場合は、
お早めにご相談下さい。




リフォームや修繕などのご相談や見積もりは
無料ですので、お気軽にご相談下さい。
  



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今日も最後まで読んで頂きありがとう
ございました。


 


【建築ワード説明】


松井郁夫(まついくにお)
1955年 福井県大野市生まれ
1977年 東京芸術大学美術学部卒業・工業
デザイン専攻
1985年 松井郁夫建築設計事務所設立
古民家再生や中規模木造建築の設計、
町並み保存や住民参加のまちづくりなども
手がける他、設計者・大工への育成も行い、
木組みの普及・継承にもつとめている。


出桁(だしげた)
梁または腕木を突出して、側柱面より外に
桁を出した構造のもの


腕木(うでき)
建物などから横に出して、他の部分から
加わる重みを支える木


垂木(たるき)
木造・鉄骨構造などの建築における小屋組
構造材で、 軒桁-母屋-棟木の上に、
等間隔に渡される。垂木の上に、野地板や
構造用合板などを張り、屋根下地とする


小屋束(こやつか)
小屋組に用いられる束で、梁(はり)の上に
あって母屋や棟木を支える

小屋梁(こやばり)
小屋組みに用いられた梁


木組みの家
無垢の木材を組み上げた本格的な伝統
構法の家のこと