一級建築士 與那原浩(よなはらひろし)の
妻 與那原慶子(よなはらけいこ)と申しま
す。主人が自宅で、建築設計事務所を営ん
でいます。




先日、古民家建築についての種類と特徴
について告知しましたが、今回はその1回目
古民家再生です。




古民家再生には、再生のかたちが多様に
存在します。



①現地再生
 現在住んでいる家が老朽化したり、住み
 辛くなった場合に、改修して再生する
 方法です。


②移築再生
 不要となったり、空家になった古民家を
 譲り受け、解体した材料を新たな敷地に
 移動し再生する方法です。
 構造体である梁や柱の傷みのあるもの
 を除き、使える部材を選定することが
 重要ポイントと言えます。


③部分再生・古材利用
 
古民家を解体し、その柱や梁などの部材
 や建具などの一部を新築の建物に組み
 入れ、再生する方法です。
 木造以外の建築でも、インテリアの一部
 として使われることもあり、店舗や飲食店
 など雰囲気を重視する場合に用いられる
 場合が多いです。


 

いずれも、古民家の持つ長い間培われた
雰囲気が魅力的なので、現代のライフ
スタイルに合うようデザイン・設計・再生
されることは、日本の伝統資源の活用と
して、大変喜ばしいことです。




なお、この場合、上物だけでなく、耐震的
な不安要素である基礎部分を含めて、現在
の耐震基準に合致するよう検討する必要が
あります。




古民家再生の場合は、大規模な工事になる
ので、家としての機能を改善し、古民家の
デメリット(段差が多い・寒い・暗い)が
解消される一方で、コスト面では新築以上の
費用がかかる場合もあります。




seiyoshidoike
【古民家再生事例 愛媛県西予市土居家】
引用:じゃらんnetより
 



上記事例の土居家は、1827年の建築と
され、茅葺の木造家屋としては四国最大級
規模です。




もともと、この地域の庄屋だった土居家も
時代の流れに勝てず、子孫だけでは維持
管理も大変になり、建物も老朽化して、
空家同然の状態でした。そんな中で、地域
の文化遺産である土居家を保存していこう
という声が高まり、再生工事が行われまし
た。



doike全景
【老朽化した土居家】
引用:犬伏武彦著『民家ロマンチック街道-伊予路』




現在は、愛媛県西予市古民家交流館
として市営で運営され、古民家の魅力を
満喫できる施設となっています。




古民家の魅力のひとつに藁ぶきの屋根が
あります。大きく張り出した軒は、夏の日差
しを遮り、冬は建物の奥まで日射があたり、
雨風から外壁を守ります。




茅ぶきの葺き替えは、現在では材料も職人
も激減しており、費用も数千万円かかると
言われているので、屋根をガルバリウム
鋼板や瓦で葺き替えるのが一般的です。




古民家に使われている古材には、ケヤキ
・ヒノキ・サクラ・マツなど多様な樹木が
あります。囲炉裏の煙で、長年いぶされた
古材は表面が味わい深い色になっており、
防虫効果もあります。




木材の強度は200年~300年は変化しない
といわれており、古民家は最近の住宅とは
比較にならないほど頑丈で、良質な木材が
ふんだんに使われているのです。




現在、「住む人がいなくなる」「住み辛い」
などの理由で古民家がどんどん処分されて
います。古民家を安易に廃棄するのでは
なく、魅力を再確認しリフォームするなど
再活用していくことが、持続可能社会に
配慮することに繋がることになるのです。




古民家を現在所有されている方で、老朽
化してご心配な方は、お気軽にご相談
下さい。




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